若手医師について収入を増やす最も手っ取り早い方法は、やはり医師免許を有効活用した医師アルバイトです。
本記事では、内科系医師ができるアルバイト全般について解説したいと思います。
若手のうちに資産形成をしよう
医師は高収入だが、年収はいずれ頭打ち
まずは以下の統計をご覧ください。
男性医師の場合、65歳までは年収は単調増加していますが、40代以降は上昇が緩やかになっていますね。
開業して収入が増えた方も込みでの数字ですから、勤務医の給与の上昇幅は更に少ないものと考えられます。
医師は思ったほど貯蓄できていない
医師の年代別の貯蓄額は以下の通りです。
年代が上がるにつれて当然貯蓄額は増えていきますが、それでも30代医師の8割は貯蓄額2000万未満のようです。
60代になっても半数弱は2000万未満です。
収入が大きくは向上しない一方、住宅の購入や子供の進学等で支出が増えることが、その一因と考えられます。
収入を増やすか支出を減らすか
つまり、医師は若手のうちにできる限り資産を増やしておく必要があるということです。
そのために今できることは、
- 収入を増やす
- 支出を減らす
の2つですよね。今回は、「収入を増やす」方法に焦点を絞ります。
手っ取り早く収入を増やすには医師免許を活かすのが最も効率的です。
つまりアルバイトですね。
アルバイトをどこで探すか
所属する医局から紹介してもらう
崩壊しつつあると言われる医局制度ですが、なんだかんだで今も根強く残っています。
医局からの紹介でアルバイトに行くメリットとしては、
- 医局との関係があるので、働きやすい（いろいろと配慮してくれたり）
- 学会などの用事で休みたいとき、代理を探しやすい
一方、デメリットとしては
- 何かトラブルがあると医局に迷惑がかかる
- どのアルバイト先になるかは医局の意向次第（遠方になることも。逆に融通がきくこともあります）
などです。
医師紹介会社を利用する
エムスリーや民間医局、MRTなどが有名です。
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医師紹介会社を利用するメリットとしては
- スポット勤務なら、自分の予定が空いたところに入れられる
- その案件に応募するかは自分次第なので、仕事内容や場所を選べる
- 直前急募の案件では、給与アップしているものもある
一方で、デメリットとしては
- 紹介会社を経由するためマージンをとられる（でも医局派遣にそこまで見劣りしない印象です）
- （応募する案件によるけど）毎回新しい病院で働くと、慣れるのが大変
などでしょうか。
【民間医局】の医師求人情報
医師アルバイトの相場
日勤なら時給1万円が相場
半日（9-13時）の勤務で4-5万くらいがボリュームゾーンだと思います。
一方、当直の場合は病院の忙しさによりまちまち。いわゆる寝当直では3-4万、救急をバリバリこなす忙しい当直では6-8万くらいが相場でしょうか。
土曜夕方-月曜朝までの超長時間の日当直では、20万円前後の案件も珍しくありません。
残業代に関しては支給されるところが多いですが、稀に例外もあるので応募の際に条件をよく見ておく必要があります。
内科系医師のアルバイト
以下では、Kai自身が経験したアルバイトについて、仕事内容別に解説します。
案件選びの参考になれば幸いです。
一般内科外来
高血圧・糖尿病といった生活習慣病や、風邪・胃腸炎などの感染症など、いわゆるCommon diseaseを診るのが仕事です。
一般内科外来バイトについては、以下の記事で詳しくまとめています。
救急外来(当直)
医師のアルバイトというとこちらをイメージする人も多いのではないでしょうか。
- 救急外来での救急車の対応
- ウォークインの患者さんの対応
- 病棟からのcallへの対応
が主な仕事内容です。
当直バイトについては、以下で詳しくまとめています。
健診
問診や聴診などの診察、採血や画像検査などの健診結果の説明が主な業務です。
予定受診の方しかいないため、内科外来や当直バイトよりも気が楽です。
健診バイトについては、以下で詳しくまとめています。
（作成中）
内視鏡
Kaiの専門は消化器内科なので、胃カメラ・大腸カメラのアルバイトもやっています。
- 予定の検査が終わり次第帰れるところが多い
- 外来バイトよりもペイが良い（特に大腸）
点がメリットかと思います。
内視鏡バイトについては、以下で詳しくまとめています。
（作成中）
寝当直
救急指定のない一般病院や療養型病院などでの、ゆったりした当直のことですね。
病棟からのちょっとしたcallやお看取りの対応だけなので、睡眠時間や論文を読んだりする時間を確保することができます。
寝当直バイトについては、以下で詳しくまとめています。
訪問診療
訪問診療クリニックは年々増加しており、それに伴い訪問診療（往診）のアルバイトもかなり増えてきています
訪問診療バイトについては、以下で詳しくまとめています。
そもそもアルバイトをして問題ない身分か
法律上は初期研修を修了していればアルバイトが可能ですが、所属する機関によってはアルバイトを禁止しているところもあります。
例えば公務員扱いとなるような公立病院では、業務規定で禁止されているところが多いです。
大学病院でも、医局を通さないアルバイトを禁止しているところも多いと思います。
バレてしまうと制裁を受けたり医局に居づらくなったりするかもしれないので、注意しましょう。
自分が対応できない診療行為を求められていないか（気管挿管・縫合・画像読影など）
自分のスキルの対価としてお金をもらう以上、自分にできる仕事を選びましょう。
応募しておいて求められている仕事ができないようでは、アルバイト先や患者さんに迷惑がかかりますし、今後のアルバイトの採用にも影響が出てしまうかもしれません。
仕事内容と給与が見合っているか
給与に比して仕事内容が大変すぎないかもチェックしましょう。
個人的な感覚ですが、半日の一般内科外来で40人以上、半日の胃カメラで15人以上、一晩の救急外来当直で救急車8台以上、などは大変なアルバイトだと思います。
逆に、相場よりもかなり好条件の案件も稀に出ます（半日の外来で6万など）。
特に直前急募では給与が上がることが多いので、紹介会社からのメールは目を通すようにしましょう。
COVID-19患者や発熱患者の対応があるか
今の世の中では、これも重要なポイントです。
PPEを着用していれば濃厚接触者には該当しませんが、アルバイト先で万が一感染したら本業や他のバイト先に影響が出て迷惑がかかります。
他のアルバイトを休むことになって収入が減ってしまっては本末転倒です。
確定申告を忘れずに
普段からアルバイトをしている方は大丈夫だと思いますが、確定申告はくれぐれも忘れないようにしましょう。
特に初期研修が終わったばかりの3年目の先生は、確定申告が必要なことを知らず後日追徴課税を支払った…というトラブルを毎年耳にします。
まとめ
若手医師の資産形成には、医師免許を活かした医師バイトがやはり手っ取り早く有効です。
まずは医師バイトサイトへ登録して、良い案件がないか探してみましょう！
医師バイトに行く際の持ち物や注意点については、以下の記事でまとめています。
