「iPadだけでは論文管理が面倒」問題
別記事で述べた通り、論文の閲覧にはiPadがお勧めです。
しかし、PCの場合と同様、ブラウザからそのまま論文をダウンロードするのでは文献が散逸してしまうので非効率的です。
本記事では、iPadで論文を読むための環境整備について解説します。
MendeleyとGoogleドライブの連携が便利
Mendeleyの純正アプリは使いにくい
別記事でまとめた通り、PCでの論文管理にはMendeleyがお勧めです。
MendeleyにはiPad・iPhone用のアプリもあります。
iPadのブラウザから論文をダウンロードすると、PCソフトと同様に自動で論文情報を抽出してくれるので、便利なアプリ…だったのですが。
2021年2月時点では動作が不安定なため、現在はお勧めできません(起動後、ライブラリが同期されずフリーズする)。
また、Mendeley単体では注釈を入れることができません。
Paperpileという有料ソフトでMendeleyのライブラリを読み込むと、Paperpile経由で注釈が入れられますが、こちらも使い勝手は今一つです。
EvernoteみたいにMendeleyのサービス自体も今後改悪されるかもしれないですし、Mendeleyのみに頼った管理は避けた方が良いかもしれません。
追記:MendeleyのiPadアプリは、今後ストアから削除されることになったようです。。
そこで、Mendeleyに取り込んだ論文を、外部のオンラインストレージで管理する方法を紹介します。
Googleドライブに論文を保存する
Mendeleyでリネームしたファイルを保存
PCのMendeleyで、Tools→Options→File Organizerから、出力先のフォルダを指定します。
すると、Mendeley内の既存の論文や新たに取り込んだ論文が、リネームされたPDFファイルとして指定したフォルダに集約されるようになります。
このフォルダはPCのローカルストレージ上に残るので、万一Mendeleyのサービスが終了したとしても、ダウンロードした論文が消えることはありません。
出力先フォルダをオンラインストレージ内に設定
さらに、上記のリネーム後のファイルの出力先を、Googleドライブなど自分が普段使用しているオンラインストレージ内のフォルダに指定しておきます。
ここでは、Googleドライブ内に「mendeley save」というフォルダを作り指定してみました。
これでMendeleyに取り込んだ論文が、自動的にリネームされオンラインストレージに保存されるようになりました。
PCが故障したときもこれで安心です。
iPadのPDFリーダーとオンラインストレージを連携させる
iPadのPDFリーダーは数多ありますが、以下の2つのアプリから選ぶと良いと思います。
Goodreader
iPhone・iPadが世に出て間もない頃からある、老舗アプリです。
有料ではあるものの、動作が非常に軽快で、PDFへの書き込み機能やクラウドとの連携などの機能が充実しています。
さらに、Sync機能を使うことで、iPad上で入れた書き込みがオンラインストレージのPDFファイルにも反映されます。
つまり、PCのMendeleyで扱っているファイルにも書き込みが反映されるようになります。
PDF閲覧の際のページ送りはスクロールではなくページ毎のスワイプなので、紙の論文を読むのと同じ感覚です(個人的にはこっちの方が好みです)。
アプリのダウンロードはこちらから。
PDF expert
こちらは比較的新しいアプリ。無料でPDFの閲覧と書き込みができます。
機能の強化された有料版がありますが、年間5000円のサブスクでコストが高く、論文の閲覧・書き込み用なら無料版で十分です。
オンラインストレージとの双方向同期ができるので、上記のGoodreaderと同様の管理ができます。
ページ送りは縦スクロール方式です。
特に大きな問題はないアプリなので、Goodreaderとどちらを選択するかは、UIなどの好みで決めれば良いと思います。
ダウンロードはこちらから。
あとはiPadで論文を読むだけ
これで準備は完了です。
上で述べた通り、iPad上で加えた注釈はオンラインストレージ上に反映されます。
逆に、PC上で加えた注釈も、iPadの論文ファイルに反映されます。
あとは余計なことを考えず、ひたすらiPadで論文を読みましょう。
医師なら1-2回バイトするだけで好きなiPadが買えます
医師におすすめのiPadのモデルについては、別記事で色々とまとめています。
基本的に、迷ったら上位モデルを買えば後悔することがないです(iPad miniが適している方を除く)。
たとえば、iPad pro 12.9インチは128GBで13万円です。
高いと感じるかもしれませんが、医師ならバイト1.5日分くらいの給与で買えてしまいます。
1-2回バイトするだけでその後の生産性が爆上がりすると思えば、そこまで高いコストではないのではないでしょうか?
医師のバイト探しについては、以下の記事もご参照ください。
まとめ
Mendeley+Googleドライブ+Goodreaderで、iPadで快適に論文を読むことができます。
ぜひお試しください!