医師の資産形成:医師バイトと投資信託だけで充分!医師の資産運用方法を比較

こんにちは、Kaiです。

勤務医の平均年収は1300万円程度と言われており、医師は比較的給与に恵まれている職業のひとつです。

しかし、年収の増加がある程度のところで頭打ちになる、激務の診療科も多く途中で働き方を変えざるを得ないケースも少なくない、退職金が出ない・少ない医療機関も多いなど、医師は世間が思うほどには経済的に豊かとは言えないのが実情です。

その一方、なにかと出費が多く資産形成に無頓着な医師は少なくありません。

自分にとっても社会にとっても、医師として働けるうちは働くべきであることは言うまでもありませんが、万一のときや老後に備えて若いうちから資産形成を意識しておくに越したことはないでしょう。

本記事では、医師にお勧めできる資産形成の方法について解説していきます。

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まずは結論から

空いた時間に医師バイトを入れて、ひたすらキャッシュを稼ぐ

・資産運用方法は、米国または全世界株式の投資信託のみでOK

・毎月 iDeco 2.3万 (大学院生等なら6.8万) + つみたてNISA 3.3万の設定を済ませる

生活防衛資金以外の残ったお金も投資信託の購入に回す

これだけで充分です。他の方法は考える必要がありません。

資産運用について悩むのに時間を使うくらいなら、医師バイトをするか医師としての研鑽を積むかしましょう。

以下、医師の資産形成について解説していきます。

医師の資産形成についての心構え

大原則:医師としての本業を邪魔しない方法を選ぶこと

医師は多忙です。

日中は病棟業務や外来業務に追われ、夜は当直やオンコールに当たることもあります。

受け持ち患者が急変すれば予定をキャンセルしなくてはいけないことも多々あります。

こうした状況の中、勤務時間中に相場や物件情報を細かくチェックして資産運用するような方法は、無理がありますし取り組むべきではありません。

また、基礎研究をしている人であれば研究がうまくいき海外留学に行くこともあるでしょう。

留学が決まったら、短期間のうちにまとまった資金を準備しなくてはいけませんし、ローンを組んでいる方は継続が可能かどうか、ローン会社と相談する必要が出てきたりします。

多忙な医師が資産形成をするには、「本業を邪魔しない」ことが重要です。つまり、

  • 始めるのに手間がかからない
  • 一度投資を始めたら、ある程度ほったらかしにできる
  • 「小回りが効く」=投資をやめたい(やめなくてはいけない)場合、すぐに売却できる

といった視点で資産運用方法を選ぶことが重要です。

まずは投資に回すキャッシュを増やす

いかに利回りがよく優れた投資方法があったとしても、元手となるキャッシュがなければ充分な利益を得ることはできません。

医師である我々とっては、参入障壁が高く報酬の高い医師バイトでキャッシュを得るのが最も確実で効率的です。

医師として働くことは社会貢献にもなります。

ネットサーフィンなどで無為に時間を過ごすくらいなら、医師バイトに励みましょう。

iDeCOとつみたてNISAを最優先で利用する

最近では資産運用に興味を持つ医師は少なくありません。

Kai自身も、周りの医師からおすすめの資産運用方法についてよく相談されます。

しかし、そういう人に「iDeCOとつみたてNISAはやってる?」と聞くと、何も手をつけていないことが意外に多いです。

イデコとつみたてNISAの制度説明についてはこちら(楽天証券のホームページが開きます)

ざっくり説明すると、iDeCOもつみたてNISAも月々決まった金額の金融商品(国内外の投資信託や債権)を購入することで、運用益に対する税金が非課税となる制度です(通常は運用益に20%の税金がかかります)

さらにiDeCOについては運用に回した分が所得税から控除されるという絶大なメリットがあります。

iDeCOは原則60歳以降しか運用した資産を引き出せないというデメリットもあるものの、税金の高い医師にとってはやらない理由がありません。

資産運用についてあれこれ考える前に、まずはiDeCOとつみたてNISAの口座を開設しましょう。

いくらまで資産運用に回して良いか

生活防衛資金がいくらか考える

医師の場合、健康ならば失職してしまうことはまずありませんが、病気や怪我で働けなくなるという不測の事態は起こり得ます。

保険等で備えておいたとしても支給までには時間がかかりますし、普段の生活費を全て賄えるほどの金額ではないことが多いと思います。

こうした事態に陥った場合の生活費として貯蓄しておくべき資金が、「生活防衛資金」です。

一般的には、生活防衛資金としては3−6ヶ月分の生活費が妥当とされています。

月の支出が50万円だとしたら、150-300万ほどの貯金があればもしもの時もしばらくは大丈夫、ということになります。

生活防衛資金以外のお金は運用に回してOK

銀行口座にたくさん現金があるとなんとなく安心感はあるかもしれませんが、数百万円単位のお金を一度に使うような事態は、家や車などを購入するときくらいしかないと思います。

今、メガバンクの銀行の普通預金口座の金利は、僅か0.001%しかないので、どんなにお金を預けていても増えることがありません。

銀行に預けていても仕方ないので、生活防衛資金以外のお金は積極的に資産運用に回していきましょう。

続いて、個別の資産運用の方法について、紹介・比較していきます。

資産運用方法の紹介

投資信託

証券会社が選別した個別株をまとめて購入し、抱き合わせて販売する金融商品です。

つみたてNISAやiDeCOで購入できる主たる商品も投資信託です。

コストとして売買手数料(無料の商品も多い)、信託報酬などの管理手数料がかかりますが、投資のプロである証券会社が選んだ銘柄を適切なバランスで購入してくれるため、コストを差し引いても、素人である我々が個別株を購入するよりも優れた運用成績が期待できます。

なお、配当金は自動的に再投資されるため、配当金に対して日本で課税されることがなく投資効率が良いです(もちろん最終的な利益確定時には20%の税金がかかります)。

投資信託は手間がかからずそこそこの利益が期待できる方法であり、Kaiの考える投資方針に最も合致しているといえます。

おすすめの商品はコストが低く運用成績の良好な以下の商品です。

  • eMAXIS Slim米国株式(S&P 500)
  • eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)

2つの違いは米国の上場企業トップ500に投資するか、全世界の企業に投資するかという点です。

リスク分散という点では全世界株式の方が良さそうですが、アメリカの経済が停滞するなら他の国も同じ状況になるでしょうし、どちらでも良いと思います。

Kaiはコストがより安いS&P 500のみに絞っています。

米国ETF (上場投資信託)

ETFも投資信託と名前がついておりややこしいのですが、実質的な違いとしては、

  • ドルで保有する投資信託で、購入に際して自分で円→ドルの交換が必要
  • 1口単位でしか買えない(商品によるが、1口=数千円-数万円):投資信託は100円以上で1円単位からの購入が可能
  • 投資信託と違い、配当金が入ってくる(ただしドルで)
  • 利益確定時はドル→円への交換が必要(そのままドルでETFを購入するなら不要)

投資信託と比較したメリットとしては、

  • 円高のタイミングでドル転したり、指値注文したりといった融通が効く
  • 配当金を他の銘柄の購入に充てることができる
  • トータルの管理コストは投資信託より安い

といったところです。

しかし実際には、扱う銘柄が同じならば、最終的なリターンは投資信託もETFも大して差がないとされています。

以上より、かかる手間を考慮すると、やはり投資信託で十分とKaiは考えます。

自分で色々やる手間を楽しめる人には良いと思います。

個別株式投資

個別の企業を購入する、いわゆる普通の株式投資です。

株価の上昇による差額分(キャピタルゲイン)と、配当金(インカムゲイン)から利益を得ます。

投資信託やETFと違い信託報酬はかかりません。

ただし、キャピタルゲインで大きな利益を上げるには、今後成長する企業を見抜く選別眼や情報収集能力が必要です。

我々素人が下調べを頑張って個別株への投資を行ったとしても、プロが選ぶ銘柄を購入する投資信託には多くの場合敵いません。

また、高配当の個別株を購入して配当金収入を得るという手もありますが、配当金を得るたびに課税されますし、配当金を受け取って改めて株式の購入に回すのも手間がかかります。

株式投資が趣味という方でなければ、米国投資信託やETFが手軽に購入できる今の時代に積極的に選択する理由はないと思います。

国債

日本やアメリカなどへお金を貸し付け、お金を増やして返してもらうという制度です。

しかし、アメリカの国債の利回りは高々2%、日本の国債利回りに至ってはもはやマイナスです。

米国投資信託やETFで利回り年5%が見込める中で、国債に投資する意味があるとすれば、リスクの低い金融商品への分散投資という点だけだと思います。

定期預金

現在、メガバンクの定期預金の利率は0.002%程度しかないので、リスクはないもののほぼ無意味です。

定期預金をするくらいなら、楽天銀行-楽天証券のマネーブリッジを設定して、楽天銀行の普通預金金利を0.1%にしたほうがはるかにマシだと思います。

不動産投資

投資信託やETFと並び医師の資産形成で勧められることが多いのが、不動産投資です。

不動産投資といえば、よく病院のPHSに、投資用マンションを購入して節税しましょうみたいな電話がアポなしでかかってきますよね。笑

節税のみを売り文句にするような不動産は収益性が低いので、購入してはいけません。

また、「医師 不動産投資」などのキーワードでWeb検索すると、実際に不動産投資で成功している医師の体験談がたくさん出てくると思います。

医師という属性を活かして多額の融資を得てマンションを購入し、毎月不労所得を得る、メンテナンスは管理会社に任せれば良いので手はかからず、ローンの返済が終わったあとも資産として残る…といった内容です。

とても魅力的に聞こえますが、実際には…

  • ローンの契約、登記などの手続きが煩雑
  • 節税になるのは経費で赤字になる最初のうちだけ
  • 以降は黒字経営にしないとただの負債黒字になれば税金がかかる
  • 物件選びがもっとも重要だが、良い物件の選別眼を養うには経験が必要
  • 良い物件は一瞬で成約するためフットワークが軽くないと購入には至らない=多忙だと厳しい
  • 経年劣化による修繕対応など、ローン返済以外にもコストがかかる
  • 空室リスク=家賃収入が空室の間はゼロになる

などなど、色々なリスクがあり手間もかかります。

ノウハウを身に付けた人ならきっと利益をうまく出せるのでしょうが、我々素人が何となくで手を出す領域ではないと思います。

REIT

REITとは、不動産投資を小口で商品化したものです。要するにみんなで出資して大家さんになり、得られた利益をみんなで分け合うという商品です。

購入する不動産は企業向けのビルなども含まれ、自分で不動産投資をするよりもリスクは低いといえますが、投資に際してのコストはむしろ高くつくようです。

市場価格より明らかに安く物件を買えるといった、不動産投資の醍醐味みたいなものもないため、不動産投資をしている人からはあまり評価されていません。

また、純粋な不動産投資とは違い、株式市場の影響を受けやすいため、株式投資とのリスク分散という目的にもあまり向きません。

FXや仮想通貨

これらは言わずもがな、ギャンブルに近い投資で、将来に向けた安定した資産形成には向きません。

FXに関しては、経験を積むと利益を高い確率で生むことができる人もいるようです。

実際Kaiの友人にも、FXで毎年数百万単位での利益を得ている人がいます(納税額がとんでもないことになっているそうですが…)。

仮想通貨に関しても、ビットコインは一時期の高騰が終わり暴落してしまいましたが、またいずれバブルが訪れるかもしれません。

全額失っても問題のない範囲で、趣味や楽しみとしてやるにはいいのかもしれません。

お勧めの資産形成方法

色々書いてきましたが、結局のところ医師バイト+米国投資信託が最強とKaiは考えます。

楽天証券では、投資信託が月5万まで投資信託がクレジットカードで積み立て購入でき、投資信託の購入で楽天ポイントが貰えます

他の証券会社にはない大きなメリットなので、証券口座を作るなら楽天証券がおすすめです。

医師バイト全般についてはこちらの記事でまとめています。

まとめ

医師の資産形成のためにやるべきことは以下の通りです。

空いた時間に医師バイトを入れて、ひたすらキャッシュを稼ぐ

・資産運用方法は、米国または全世界株式の投資信託のみでOK

・毎月 iDeco 2.3万 (大学院生等なら6.8万) + つみたてNISA 3.3万の設定を済ませる

生活防衛資金以外の残ったお金も投資信託の購入に回す

繰り返しになりますが、これだけで充分です。

医師としての本業を最優先しつつ、将来のために資産形成にも取り組みましょう!

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