論文管理ソフトを使おう
論文管理を手作業でやるのは大変
論文管理、どうしてますか?
臨床でも基礎でも、医師は論文を普段から読んでいる方が多いと思います。
- Pubmedで自分の領域に関連するキーワードを入力し検索
- 個別のジャーナルのサイトの新着論文をチェック
- 読んでいる論文の参考文献をネット検索して孫引き
などの方法で論文を見つけダウンロードしますよね。
PCのダウンロードフォルダが論文のPDFファイルだらけになっている方も多いと思いますが、そのまま放置しておくと後が大変です。
あの論文どれだっけ?と探そうにも、ダウンロードした時のファイル名だけでは内容はおろか、どのジャーナルの論文かもよく分からないことも…。
紙で印刷するだけではかさばるし、紛失したときに困ります。
論文が10本や20本なら自力でリネームしてフォルダ管理するのも手間ではありませんが、数が増えてくると面倒です。
論文管理用のソフトを使えば、論文をわかりやすく管理することができます。
論文管理ソフトは数多ある
論文管理ソフトといえばエンドノートが有名ですが、お高い…
研究費で購入可能な場合はいいですが、こういったソフトの購入費は自分持ちというケースも多いと思います。
強いこだわりがなければ、フリーソフトでも十分です。
Mendeleyがお勧め
Mendeleyというフリーソフトがあります。
Elvesier社が提供しており、信頼できるソフトです。
以下では、Mendeleyの使い方について解説していきます。
論文管理ソフトとしての基本機能が揃っている
- 保存した全論文の全文串刺し検索
- テキストのハイライトや書き込みなどの注釈機能
などが使えます。
文献一覧の作成が簡単にできる
論文を書く際には数多くの文献を引用しますよね。
論文の末尾に通し番号つきで引用文献一覧を示しますが、この番号は本文中で登場する順番につけるのが普通です。
従って、論文に追加の記載して引用文献が増えると、その後の引用文献の番号がすべて、1ずつずれてしまうことになります。
本文中の番号と引用文献一覧の番号を一つ一つ変更するのは、とんでもなく面倒な作業です。
MendeleyにはMicrosoft Wordのプラグインがあり、プラグインを入れることでこの番号の更新作業がすべて自動で可能となります。
無料ソフトであるMendeleyがこの機能を備えているのは非常に素晴らしいことです。
無料版でも5GBのストレージが使える
無料版・有料版があり、無料版では5GBまで論文がクラウド上に保存できます(有料版は容量無制限)。
論文1本のデータ容量は大体2MB前後なので、無料版でも2500本の論文が保存できる計算になります。無料版でも十分ですね。
その他、大学が契約している場合には機関版として100GBまで保存可能になります。
Kaiの場合はこの機関版ですが、保存している容量はまだ実際のところ1GB程度なので、やはり無料版で十分です。
論文のリネームを自動で行ってくれる
Mendeleyの最大の長所は、論文を取り込むだけでわかりやすくリネームしたPDFファイルを自動で生成してくれる点です。
論文名、著者名、出版年、ジャーナル名、論文名を好きな順番で組み合わせることができます。
Tools>Options>File organizerと進み、Rename document filesにチェックを入れます。論文名・著者名・ジャーナル名・出版年を自分の好きな順番に並べ設定しましょう。Organize filesにチェックを入れることで、リネームされたファイルが指定したフォルダに出力されます。
Mendeleyのみで論文を閲覧する場合には特に役立ちませんが、ファイルを今後他のファイルで管理するときや、論文ファイルの共有時、別記事で述べる方法>などで論文を読む際などに効果を発揮します。
まとめ
文献管理ソフトはMendeleyで十分
以上で述べた通り、文献管理ソフトはMendeleyの無料版で十分です。
スマートに論文を管理して、効率的に臨床・研究に取り組みましょう!
iPadやGoogle driveと組み合わせることで、更に快適な環境で論文を読めるようになります。
別記事で詳しくまとめています。